意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

月刊秘伝2002年9月号

能楽師と太氣拳士が共鳴する "真実の瞬間"(前編)「自分を捨てる時」 登場する先生 天野敏 内容 安田登(能楽師)との対談 印象に残った言葉 太気拳の稽古で沢井先生は「ただ立て」と。当時はかなり低い立ち方を15分ぐらいさせられて……とてもつらいんですよ…

大成拳問答覚迷録(7)(『大成拳函授教程』より)

問:「単重」と「双重」の問題について語ってください。 答:双重も単重はどちらも正しくなく、中間を取るべきですが、条件付きで単重が適切です。双鑽は双重であり、単鑽拳は前手の勁が大きく、後手の勁は小さいですが、全身の各関節がそれを実現する必要が…

大成拳問答覚迷録(6)(『大成拳函授教程』より)

問:「敵に遇うは火が身を焼くに似る(=遇敵好似火焼身)」とはどのような意味ですか? 答:これは実際の断手での精神を表しています。自分がいる部屋に火がつき、すぐに逃げ出さなければ焼死してしまうような状況です。しかし、敵がドアの前で逃げる道を塞…

大成拳問答覚迷録(5)(『大成拳函授教程』より)

問:功夫の高低は外見から見分けられますか? 答:はい。まず自身の功夫の修養が一定の程度に達し、身体が均整に感じられる必要があります。相手の功夫が優れている場合、一挙手一投足に表れ、全身の勁が非常に協調しており、精神と眼光、勁が含蓄された態で…

小天星樁(『大成拳新視野』より)

述要 胸、腹及び下肢の要領は矛盾樁と同じである。両手を腹の前に置き、間隔は約半尺、掌は外側に反転し、指先は下向きである。両腕は遠くても一尺を超えず、近くは身体には触れず、内には提、扒、撑などの力が含まれる。両肩、両肘、両手首及び頭部も引き続…

由歩距歩速派生的三種歩法(『大成拳新視野』より)

高手が技を競う場合、すべて相手との距離や角度に応じて歩幅と歩速を調整することを非常に重視しており、時には遅く、時には速く、左右に動き回り、突然離れ、突然近づき、歩に奇変を生じさせる。私たちにとって一つ一つ探求する価値がある。 1.砕步 「砕」…

大天星樁(『大成拳新視野』より)

述要 胸、腹、下肢の要領は矛盾樁と同じである。両腕は渾元樁の基礎の上で持ち上げられ、眉と同じ高さにある。右手は左手よりも少し低く、掌は内側に向けられている。両手は横開の内勁を含み、綿を引き裂くような感じである。両前腕は斜め上に挑むようで、鑚…

大成拳問答覚迷録(4)(『大成拳函授教程』より)

問:拳術では悟りが重要と言われますが、開眼後は一切が解決されると先生はお考えですか? 答え:悟りは非常に重要ですが、「悟り」は説明し難いものです。私は拳を学ぶ人にとって「悟り」を学ぶ方法が非常に重要だと思います。長年の訓練でほとんど「悟り」…

大成拳問答覚迷録(3)(『大成拳函授教程』より)

問:大成拳と伝統医学との関係は何ですか? 答:我が国の伝統医学は二千年以上の歴史があり、古代から中医学には豊富な養生益寿の練習法が存在していました。大成拳の独特な養生価値は早くから世界の注目を集めており、その樁功は伝統医学と密接な関係があり…

摩擦歩的三箇変式(『大成拳新視野』より)

この摩擦歩の三つの変式に関するほとんどの動作要領は、基本的には摩擦歩と同じであり、繰り返しを避けるため、ここではそれぞれの主要な特徴にのみ焦点を当てて説明する。 半摩擦歩 支持脚の位置が常に動かず、一方の腿のみが孤線で進退する練習である。 そ…

眼精的訓練(『姚宗勲拳学思想文集』より)

初めて散手を行う人は、相手が拳を出すとすぐに、自分でも気づかないうちに目を閉じてしまうことに気づくだろう。これは初心者にとって、急いで解決が必要な問題である。技撃格闘においては、眼力と眼法が重要な役割を果たす。 眼力は、自分と相手との距離を…

大成拳問答覚迷録(2)(『大成拳函授教程』より)

問:求学について教えてください。 答:私が初期に正規のボクシングや散打を学んだのは、本当の功夫を求めて民間で武術の名家を広く訪ねたからです。長い髪を残し、長い髭を蓄え、手には球を揉む深遠な「大師」に数多く出会いました。私は「ただ立っているだ…

大成拳問答覚迷録(1)(『大成拳函授教程』より)

長年にわたる読者からの手紙や弟子、学生たちの集中的な問題について、私の体験を話します。 問:筋骨訓練について教えてください。 答:近年、多くの学者や練習者が筋骨訓練の問題を提起しています。まず、「筋骨訓練」という提案自体が全面的ではありませ…

眼法与距離感(1)(『大成拳新視野』より)

(一) 眼法は技撃家にとって常に重要視されてきた。技撃家の眼には神光が宿り、目光は電光のようであることが知られており、これは彼らが長期にわたって意図的に双眼の凝視と掃視の二つの機能を鍛えた結果である。眼法の訓練法には多くがあり、大樹、寒星、飛…

月刊秘伝2002年3月号

澤井健一という象徴、それぞれの太気拳を求めて 登場する先生 天野敏 島田道男 浅野早嗣名 松井欧時朗 内容 太氣会、太気拳気功会の交流 印象に残った言葉 立禅は力を抜いて、全身で大きな木を抱える気持ちで、気持ちよく行う。意拳の站樁の様に、全身にバネ…

抖大杆発力法(『大成拳新視野』より)

冷戦時代が遠く去った今、ほとんどの武術器械の練法は実用価値を失ったが、大杆は功力を強化する手段として、極めて現実的な技撃の意義を持つ。この発力訓練は古代の槍法から進化したもので、今や杆や槍の技自体の技撃価値を探ることは時代の要求に合わない…

関于摸勁(『大成拳原始訓練与方法』より)

薌齋老先生は「試力は力を得るのための方法である。力は試すことによって知り、知ることによって始めてその用を得る」と言われた。私は恩師の選傑先生から拳法と站樁を学び、二年近く練習した後、ようやく摸勁の練習を始めた。その時、身体の連通性が非常に…

月刊秘伝2001年10月号

太気拳血戦譜 登場する先生 天野敏 佐藤聖二 島田道男 松田隆智 内容 澤井健一の遺産 神宮の杜と澤井健一先生との日 天野敏と太気拳 松田隆智師、澤井健一を語る 島田道男と太気拳 板垣恵介、S先生を語る 佐藤聖二と太気拳 印象に残った言葉 ただ、澤井先生…

推手的規律性探討(『大成拳新視野』より)

1.実点与虚点 単推手、双推手のいずれにも、実点で触れる(=搭)か虚点で触れるかの問題がある。 実点 その方法は、敵と自分の伸ばした腕が触れ合う(=搭)点で、運力は松沈を求め、上への力量を特に重くする。あたかも相手を杖として扱うようで、しかし円転…

伏虎樁(『大成拳函授教程』より)

伏虎樁は大成拳の高級樁法に属し、功力の増大に非常に大きな効果がある。要求が高すぎるため、技撃樁の基礎がなければ習うことができない。 目的 この樁は歩幅が大きく身体が低く、下盤の功力を鍛えるのに適しており、伏虎時の恐れることのない勢を効果的に…

簡述発力原理与力学(『大成拳新視野』より)

一、原理部分 1.驚神 力の大小は、皮膚と筋肉の運動を支配する神経系統が生み出す興奮の強度と、神経系統の伝達頻度の速さで決まる。興奮の強度が大きければ大きいほど、筋肉の収縮力も大きくなり、発力作業に参加する筋肉群も多くなり、神経の伝達頻度が速…

降龍樁(『大成拳函授教程』より)

降龍樁は大成拳の高級功法に属し、大成拳の技撃桩の中で両手両足の距離が最も遠く、体位が最も低い樁功である。降龍樁は伏虎樁よりも要求が高く、鍛錬の強度も強い、大成拳で最も難しい功法である。 目的 降龍樁は身体の素質に対する要求が非常に高く、各樁…

試力三問(『大成拳新視野』より)

どのような試力を練習するにしても、自分に三つの質問をしなければならない。 一、全体の意力が円満かどうか二、自分の意力がいつでもどこでも応感して発揮できるかどうか三、全身の精神力が宇宙と呼応できるかどうか これらの疑問を苦労して練習して一つ一…

独立樁(『大成拳函授教程』より)

動作要領 左勢を例にとると、身体は自然に立ち、右脚は動かず、左脚を上に持ち上げ、膝関節を可能な限り上に引き上げ、身体の左前側に置き、脚先は前方を指す。 同時に、身体の重心を後腿に移し、右膝はわずかに曲げ、臀部下に座り、身体は左側にねじれ、上…

渾元樁階段性提示(『大成拳新視野』より)

設臨界線 水温は0度を境にして、それより高ければ水となり、低ければ氷となる。この発想から、渾元樁を研究する際には、学習者の前に想像上の垂直な臨界線があると考えるべきである。体の前傾の度合いはこの線上にあり、安定と不安定の境界にある。もし身体…

「球感」意識(『大成拳築基功』より)

武壇では「法に従うことは無法であり、無法を法とすることは活法である。万法は一つに帰し、その一つが円である」と言われる。これは拳技の妙は円中にあることを指している。 王安平先生も王斌魁先生の哲弟子である王永祥先生も、教える際に、練習する時は「…

大勢蛇形歩(『大成拳函授教程』より)

大勢蛇形歩は、気勢が壮大で、歩法及び身形の動きが蛇がうねうねと進むようであるためにこの名がついた。 目的 この功法の目的は、腿の力量を増加させ、発力時に身体を整体させ、実践中にその強大な脚法の威力を発揮できるようにすることである。 動作要領 …

摩擦歩訓練(『拳拳服膺』より)

意拳の歩法訓練は摩擦歩と呼ばれ、様々な武術流派の精髄を集めたものである。形意拳、太極拳、八卦掌、ボクシングなどの文化的源流から分析すると、王薌齋、韓星喬、姚宗勲、李見宇などの技芸の風格を通して、心意門の武道禅がそれぞれの武術家によって異な…

摩擦歩(『大成拳函授教程』より)

摩擦歩は蛇形歩、摩擦歩試力とも呼ばれ、これは歩法でありながらも腿の試力であり、大成拳中で最も基本的な歩法である。選傑先生はかつて詩で「身形は端正で、頭項は懸、歩は鶏形で体はわずかに偏り、進退は肩膀に頼り、膝を縦にして足は波澜を起こす」と述…

歩法身法 (『大成拳築基功』より)

まず歩法について話す。渾円内功の歩法には、鶴行歩(これは先に紹介した)、滑行歩、鶏行歩、鴨行歩、槐虫歩、摩擦歩がある。 拳諺には「歩法を習うには先に樁を明らかにすべきである」とある。樁功の訓練を経て初めて、体の上下、左右、前後が相合し、整体…