意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

眼精的訓練(『姚宗勲拳学思想文集』より)

初めて散手を行う人は、相手が拳を出すとすぐに、自分でも気づかないうちに目を閉じてしまうことに気づくだろう。これは初心者にとって、急いで解決が必要な問題である。技撃格闘においては、眼力と眼法が重要な役割を果たす。

眼力は、自分と相手との距離を測る機能を持っている。距離、位置、攻撃の機会を正確に捉えることができれば、一発で的中させることができ、正確な目測能力は相手を倒したり、重く撃つことと大きな関係がある。意拳においては、技撃の戦術上「目光暗示」という用法がある。つまり、意識的に相手を微妙に上か下か左か右に視線を移すことで、時には相手に誤解を招き、判断の誤りを引き起こさせることができる。目光は電光に似て、威厳ある注視は、しばしば相手に恐怖と不安を感じさせる。これらはすべて、実戦訓練中に徐々に探索し、育てる必要がある。

さらに、いくつかの補助練習を通じて、継続的に向上させることができる。実は、意拳の健身樁の中にもすでに眼精の訓練が含まれている。どの部位にも、松と緊の矛盾が存在し、眼精も例外ではない。樁を組むとき、私たちは目標をじっと見つめることはできないが、目標がないわけでもない。例えば、私たちが物を非常に気楽に見るとき、実際にはすべてを同時に見ているが、何もはっきりとは見ていない。しかし、ある物体を注視すると、注意力が集中するため、見たいものだけを見ることになり、他のものは注意しない。私たちは練習中に、意を用いて眼精の松緊を訓練し、一時は何も見ず、何も見ないようにし、次の瞬間には突然、目標に注意を払う。この時、目の松緊に伴い、全身の皮膚もそれに応じて松緊の反応を示すことが感じられるだろう。

そのため、散手の練習では、相手を理解するために眼精を使うことは、簡単で実践的な方法である。実戦経験のない人は、眼精に驚きの表情が現れるだろうし、その時、体は「松」や「整」の状態には絶対にない。したがって、散打では、相手を有意または無意に見て、全身を放松させながら、一瞬にしてすべての眼神を相手に注ぎ、精神的に相手に圧力をかける。格闘中には、相手の両眼を見たり、相手の中心線を見たり、相手の脚の位置を見たり、さらには相手の全身を注視することもできる。これを実践の中で探索し、霊活に運用する必要がある。基本功による眼精の松緊訓練のほかに、以下のような補助功を通じて、眼精の訓練を行うことができる。

1.平時に、清潔なハンカチを使って、ゆっくりと眼窩を叩くことができる。力を入れる必要はない。この方法で、散打中に瞬きをする悪い条件反射をすぐに克服できる。

2.両眼を前に向け、頭の位置を動かさずに、眼球を直接上に動かし、目光をできるだけ上に向けて見る(約3~4秒間)、次に直接下を見て、その後両眼を平行に左をできるだけ見て、最後に右をできるだけ見る。このようにして、初心者はそれぞれ30回練習する。

3.輪精:頭の位置を動かさずに、両眼をできるだけ上に向け、眼窩に沿って左に眼球を旋転させる。旋転しながら見て、元の位置に戻るまでが1回とする。その後、右側に旋転させる。それぞれ20回。

4.時間があり、機会があれば、飛んでいる鳥や昆虫をより多く見たり、浅瀬で泳ぐ魚を見ることができる。その不規則な動きについていくことで、目の敏捷性を鍛えることができる。

姚宗勲『姚宗勲拳学思想文集』北京図書出版社より