意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

大成拳問答覚迷録(3)(『大成拳函授教程』より)

問:大成拳と伝統医学との関係は何ですか?

答:我が国の伝統医学は二千年以上の歴史があり、古代から中医学には豊富な養生益寿の練習法が存在していました。大成拳の独特な養生価値は早くから世界の注目を集めており、その樁功は伝統医学と密接な関係があります。『内経・素問』の「上古天真論」に「上古には真人があり、天地を提挈し、陰陽を把握し、精気を呼吸し、独立して神を守り、骨肉は一の若し、故に能く、寿は天地を敝くす」と述べられているのは、実際には樁功の基本要求及びその効果を表しています。

祖国の伝統医学は、心を十二宮の大主とし、神明がそこに宿ると考えます。これは大成拳が精神、意感、自然力の練習を重んじることと一致しています。私は日常的に拳を練習し、絵を描く以外にも、伝統医学を研究しており、これは拳術を練習する人にとって非常に有益です。

問:大成拳の站樁功の健身原理は何ですか?

答:大成拳の站樁では、心態が平和で精神を内斂することが求められます。站樁時に身体が軽度の静力収縮の状態にあるため、血液の流れが促進され、血液循環の良性の改善が五臓六腑や四肢百骸の温養に非常に良い効果をもたらし、身心が同時に鍛えられ、人体の良能を発揮するのに有利です。

站樁時に身体の松緊の転換には多くの要求があるため、肌体の耐力、柔軟性、霊活、協調性、そして整体に大きな影響を与えます。健康な体は単に力量があるだけではありません。

大成拳の練習は多くの慢性病に良い効果があります。ここでは、大成拳と骨関節病のリハビリについて紹介します。站樁と走歩の二つの功法は、骨関節病のリハビリに良い補助治療効果を持っています。その原理は、站樁時に関節が支えられ(=撑裹)、関節の靭帯の弾力性が強化され、関節の局所の血液循環を改善するのに良い効果があります。站桩時に脊柱が引き延ばす(=挺抜)は、脊椎の保護修復、慢性の過労傷害の軽減、神経刺激の緩和に多くの利点があります。歩行訓練は人体の平衡系統にとって良い運動であり、良好な平衡系統は人体の骨関節を維持する上で重要な役割を果たします。平衡系統の良し悪しは、突発事故による人体の損傷と直接関係があり、多くの外傷の中で骨関節の損傷がよく見られます。したがって、走歩を多く練習することは、骨関節病の回復に役立つだけでなく、保護にも有益です。

問:大成拳の断手の応急処置と予防について教えてください。

答:大成拳を習得した者は、強大な殺傷力を持つことができます。真の重拳は、単に歯が抜けるような小さな問題ではないため、武は軽々しく動かされるべきではありませんが、武術者が技を試したり、弱きを助け強きをくじくことは避けられないことです。

断手は怪我を引き起こす可能性があるため、大成拳を学ぶ際には、一部の応急処置方法と予防策を理解しておくべきです。顔面への重い打撃で鼻血が止まらない場合は、雲南白薬の丸薬を急いで摂取するか、または白薬を綿に包んで止血します。ショック状態の場合は、人中と両手の内関を強く押さえ、脊髄損傷の場合は無闇に動かさず、担架で病院へ運ぶべきです。重い胸部への打撃で胸の圧迫感や痛みがある場合は、内臓出血を避けるために病院で検査と撮影を行う必要があります。

平時の訓練では、多くの努力を要します。薌齋老先生は、「両手を合わせて顔に向かって出すと、自然に五道関が定まる」と言っています。推手や搭手の訓練に多くの努力を注ぐべきです。守中用中の道理を実際に理解することが大切です。自身で常備すべき簡単に使用できる伝統的な外傷薬には、正骨水、雲南白薬、七厘散、跌打丸などがあります。

王紅宇編著『大成拳函授教程』より