意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

摩擦歩訓練(『拳拳服膺』より)

意拳の歩法訓練は摩擦歩と呼ばれ、様々な武術流派の精髄を集めたものである。形意拳太極拳八卦掌、ボクシングなどの文化的源流から分析すると、王薌齋、韓星喬、姚宗勲、李見宇などの技芸の風格を通して、心意門の武道禅がそれぞれの武術家によって異なる形で展開されていることがわかる。

彼らはそれぞれ、自分たちの過去と現在の拳学の伝承の軌跡を持っている。この特徴は、王薌齋老師の「拳に法はなく、法があっても空である。一つの法が成立せず、法がなければ容れることができない」という禅学の思想を体現している。

この日、彭老師は意拳の歩法について講義し、次のように言った。

「摩擦歩は歩法の実力であり、まずはゆっくりとした動作の中で完成される。例えば、摩擦步は最初から練習者に歩法の中で意念假借を求め、まるで泥の中を歩くような感覚を持たせる。また、歩法の荷重を強化するために、姿勢を低くし、歩幅を大きくし、泥の中で阻力を感じながら引き抜くような感覚を持ちながら進退することが求められる。太極拳のように、上下の動作はゆっくりと行われるべきである。

摩擦步の練習では上下が相随し、泥の中を歩く意念の中で、上手は揉球の意念を假借する。内揉と外揉があり、内揉は左手が時計回り、右手が反時計回り、外揉は左手が反時計回り、右手が時計回りである。

神亀出海、蛇纏腕、撐擰扦按などの試力の中でも、同時に摩擦步の練習を行う。意拳の摩擦步は、中国の他の拳派の歩法訓練の特徴と同様、左右の勢を練習し、西洋のボクシングやフェンシングのように、常に自分の慣れた方だけを練習することは少ない」

彭老師は言われた。

「摩擦步は左右交互に、交替で足を出し、特に脚法の攻防、拳脚を組み合わせた攻撃では、その制御や展開の負荷が大きいため、投げたり蹴ったりするのに有利である。

摩擦步の基本功練習は大部分が低い姿勢で行われ、ゆっくりと練習されるため、腰腿の功夫の強化に非常に役立つ。武術の技撃の観点から見ると、腰腿の強化は閃展回避、起伏や跌蕩、踢打、摔の平衡能力と協調能力の向上に役立つ。

摩擦步が歩法試力の練習である以上、意念活動訓練は終始一貫して行われるべきである。前にも話したが、泥を踏む意念假借に加えて、歩法の円活楊順を強化するために、足元にまるで転がる球があるかのような意念を假借し、歩く際や腿を出す際にも円活の感覚を持つことが求められる」

彭老師は続けて言った。

「歩法練習では、半歩の間の収放開合に注意する必要がある。王薌齋の師である郭雲深は、『半歩崩拳遍く天下を打つ』と言われた。半歩の間の摩擦步、進退、環繞、八卦、蛇行は、半歩の間の攻防合一の奥妙を研究する必要がある。

全ての迎撃や交差する拳腿の化打の中で、拳対拳、脚対脚、脚対拳、拳対脚の化は打であり、打は化である。それら全てに半歩の間の重心移動、あるいは虚実の転換が必要である。

このような甲乙双方の攻防、一方が拳や脚を出し、他方が化打する中で、双方の動きはまず開展を求め、次に緊凑を求める。攻防化打の意識を形成するため、攻撃と防御を繰り返し、条件反射を形成する。虚実の転換は意識の形成に伴い、緊凑に入り、時には単にその場での重心転換に過ぎないこともある。

環繞、八卦、蛇行も自分の主動的な調整により、相手動かしながら隙を探し、攻撃の作用を展開し、防御の隙間を露わにして、『脚で中門を踏み、敵の位を奪う』機会を形成する」

彭老師は言った。

「摩擦步の練習は、慢から快に到り、最終的には実戦の要求に応じて、通常の高い姿勢の予備式から始めるべきである。進退環繞、八卦、横歩縦撞、三角跳歩を組み合わせて練習する。

しかし、慢と快の練習では、慢の練習時間を長く、快の練習時間を短くする必要がある。例えば、初学者は8対2で、慢の摩擦步の練習が80%の時間を占め、上級クラスでも7対3、6対4とする。要するに、慢の摩擦步に力を注ぐべきだ」

先生は続けて言った。「これも道法自然であり、自然界の狩りをする鳥獣たちの、ゆっくりとしながら突然急襲する練習も、比率は大体このようである」

彭振镝『拳拳服膺』天縁大逓文化発展公司より