意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

龚東先生の著書『習拳筆録』(4)

(四) 一、いわゆる「筋に力があり、骨は稜を蔵し、骨は縮み、筋は伸びる」について、姚老は練習時は筋が伸び、骨が縮み、使用時は骨が縮み、筋が伸びると述べている。 二、二争力:二つの相反する方向の力が一点、つまり一つの中心で争う。これが二争力で…

龚東先生の著書『習拳筆録』(3)

(三) 一、師曰く「争力と反応訓練は意拳の核心中の核心であり、実はこれは各門各派の拳術に共通するもので、この角度から言えば、天下の武術は一家である。争力訓練では、如何に争うのか? まず二つの争力の問題であり、二つの力が一点で争い、ここから入…

龚東先生の著書『習拳筆録』(2)

(二) 一、敵と対峙し、腕が接触した時、もし自分の手が敵の内側にあれば、両手は同時に内側に旋転する。外側にあれば、接触した手(前手または後手)は相手の腕に作用して外側に捻る。 二、空拳を打つ時は特に背中の肩甲骨部位と肩部を開くことに注意しな…

龚東先生の著書『習拳筆録』(1)

(一) 余は恩師に従って約二十年になるが、かつてある期間、自分が拳を学ぶ過程での体験を記録していた。特に師父が拳学を講解する際の諸多の要点を日々積み重ねた。十分に功を積んだとは言えないが、多少なりとも形になってきた。今これらの体験と収穫をこ…

姚承光先生大成拳問答(1)

対『博撃』雑誌転問問題的解答 (一)問:矛盾樁は意拳の必修功法ですが、樁を練る過程で手の六面力を感じる時、同時にこの六方面の力を感じるのでしょうか? それとも段階的でしょうか? 順番にいくつかの方向を感じるのでしょうか? どの方法が適切でしょ…

拳学問答(4)(『意拳秘要』より)

19、先生が筋骨訓練を提唱した後、多くの大成拳、意拳の人々が筋骨を語り、これは元々のものだと主張していますが、先生はどう思われますか? 答:筋骨訓練は私が発明したものではなく、拳学訓練の重要な一部です。私以前の意拳(大成拳)界では、これを専門…

拳学問答(3)(『意拳秘要』より)

13、站樁は時間が長ければ長いほど良いのでしょうか? 私は一度に二時間立つことができますが、力の感覚がありません。もっと時間を増やすべきでしょうか? 答:練功で勁を求めるのは、体認し探求する過程です。時間を消費するためのものではありません。例…

拳学問答(2)(『意拳秘要』より)

7、技撃樁を練習する際、精神、意念と形体の調和をどのように把握すべきですか? 答:技撃樁は拳学の格戦の基本的な肩架であり、技撃時の精神力を養う修練方法でもあります。その鍵は、技撃樁の訓練中に縮力を持つことです。つまり、正面の渾円樁の内意をよ…

持槍樁的站法(『中国拳道・神意拳: 王薌齋原伝拳法』より)

持槍樁は握槍樁とも呼ばれ、形意拳の単伝の老樁である。これは正樁の形式を借り、両手で銃を握るように、または空で銃を握る側勢の站樁に変えたものである。即ち斜步站樁であり、站樁中の用勁は撑挑靠抜勁である(図32-1)。 持槍樁の姿勢は矛盾樁の姿勢と基…

搭樹樁的站法(『中国拳道・神意拳: 王薌齋原伝拳法』より)

搭樹樁は握槍樁の補助樁であり、神経と応激反応の訓練を強化することを目的としている。これは手を樹幹に搭けて站樁するものであり、站樁中は全身の空霊を保つことが重要である(図38-1、図38-2)。 站樁の前に適当な樹木を選び、理想的には桃の木やリンゴの…

重力樁的站法(『中国拳道・神意拳: 王薌齋原伝拳法』より)

重力樁は単伝の老樁に属し、握槍樁の補助樁である。これは試力、歩行、試声、総合発力(試声を伴う発力)を具えた後、腕の鉤挂力を強化するために設けられた樁であり、站樁中の用勁は撑拧裹锉勁である。 練習方法:太い樹幹または低い壁を探し、その高さが直…

拳学問答(1)(『意拳秘要』より)

1、真正の意拳とは何ですか? 答:意拳は王薌齋先生が形意拳の基礎を受け継ぎ、他の拳派の精華を融合し、歴史の進歩に順応して革新した新しい拳学です。意拳には套路がなく、招法も重視せず、站樁を中心に混円内勁を求め、精神と意感の修練を重視します。身…

心意六合拳名蔵練法:筋力与六梢(『中国拳道・神意拳: 王薌齋原伝拳法』より)

神意拳における整勁の発力は人体の反常態的な用力方式であり、特別な訓練を通じてのみ得られる。拳勁とは筋力六梢の運用であり、筋力六梢とは両足(脚)梢、両手梢、頭梢、尾椎(尾尖)梢である。 「心意拳」、別名「心意六合拳」、心意六合はこの拳の核心で…

金剛大力樁功法特点及要領是什麽?(『大成拳学練300問』より)

準備勢の後、両脚を動かさず、左右に平行して肩幅と同じくらいに開く。両足の体重比は5:5で、次に両膝を曲げて下蹲し、膝の角度は約90度とし、臀は後座し、上体はやや平直にする。左右の両腕は肘から90度の角度に曲げ、両肘は身体の左右に分撑,し、やや上に…

意拳筋骨樁法(『意拳正軌』より)

祖師薌齋先生は『意拳正軌』の文中でこう述べている。「力は骨より生じ、筋に連なり、筋が長ければ力は大きく、骨が重ければ筋は霊となる。筋を伸ばし骨を縮め、骨が霊であれば勁は実となる。手首と頸の筋を伸ばせば、全身の筋絡は開展する。頭、頸、歯は合…

王薌齋先生生平大事記

王薌齋先生は1885年11月24日に河北省深県魏家林村に生まれた。本名は尼宝で、字は宇僧、後に薌齋と号した。祖父は本県の商店で会計を管理していた。深県の民風は勇猛で、多くの人が武術を習い、名家が輩出した。例えば、河北省形意拳の祖である李洛能先生、…

意拳練習まとめ

下記は意拳名家論文まとめのうち、特定の練習の方法に付いて言及した記事を整理したものです。 全般 王薌齋先生まとめ 簿家聡整理:姚宗勲逸文(姚宗勲) 霍震寰先生求教于姚宗勲先生意拳方面的書信和問答(姚宗勲) 部分書信内容 問答 姚老意拳講話録音資料…

撑拧推托(『神意拳養生功』より)

両腕は横撑し、肩松、肘垂で、手首を外側に捻じる。両手を両肩の上、眉間のやや下に構える。要領は、人差し指で眉をつり、親指で物を支え、小指は天を指す。両手を上に持ち上げ、物を支えるように、前後上下の力が均整平衡に達するよう、推托の意を持つ。更…

試力(『神意拳養生功』より)

站樁功が一定の基礎ができた後、力の運用の練習ができる。その初歩が試力である。「力は試すことによって得られ、得ることによってその用がわかる」。これも拳を学ぶ主要な要点である。初心者は全身の気力を均整にし、関節を霊活にし、筋肉を収斂させ、骨格…

子午樁(『神意拳養生功』より)

子午樁(又名金鶏独立) 片腿で立つ。「金鶏独立」ということもある。片手は頭上に上げて天を指し、片脚は膝の上に上げて、脚を後ろに引っ掛ける。意は発力の準備を行う意を持つ。もう一方の手は下に押し(=按)、上下に争力がある。 上の手が子、下の手が午で…

撑抱浮托式(『神意拳養生功』より)

撐抱浮託式(渾元樁とも呼び、最も基本的な姿式である) 慢性病の治療において、効果が極めて広範囲にわたる。運動量はやや緩やかで、初心者や体力の落ちる者でも受け入れやすく、習得しやすく、良好な効果が得られるため、站樁功の中で最も一般的で簡単に学べ…

練功過程中的注意事項(『神意拳養生功』より)

一、站樁の際は焦ってはならない。適切な場所を選ぶべきで、新鮮な空気があり(または流れが良い)、日光が十分なところが良い。花や草、木があればなおよい。これにより大樹の吸炭呼酸の作用を利用して、より多くの酸素と日光の紫外線の殺菌力を取り入れるこ…

于鴻坤先生の著書『站樁之時間』

站樁であるが、ここに立った時、身を松としなければならない。これが第一の要求である。これは動かずに身を松として、次に足首、手首、首を松とする。まるでテントのように、五つの場所で支えなければならず、支えながら身は松でなければならない。これでよ…

拳論三則解読

李栄玉は、早年に形意拳、少林拳を習った。1974年、大成拳の名家関維林先生(姚宗勲の弟子)の指導の下で大成拳を練習した。その後、張鴻誠、金啓庄、崔有成、王斌魁、姚宗勲など多くの大成拳(意拳)の名家の指導を受けた。1980年、王薌齋の伝人常志朗先生…

張恩桐先生之樁功

張恩桐先生は幼い頃から武を好み、後に王薌齋先生に従って大成拳を専攻し、ひたすら精進し、驚くべき技を身につけた。王薌齋先生の門下で最も深い功力と最も純正な勁力を持つ弟子である。彼の生涯の業績は多く、戦績は輝かしいが、弟子が少なく、有名な弟子…

常志朗先生的大成拳縁

常志朗先生の名前を挙げれば、大成拳の古参者は誰もが知っているが、時代は移り変わり、常先生は自分を押し出すことなく、また拳を生業としていないため、若い人はその人となりをほとんど知らない。 常志朗先生は大成門において非常に特殊な地位にある。大成…

意拳(大成拳)の練習時間

今回は意拳(大成拳)の練習時間について、簡単にまとめてみたいと思います。 結論から言うと、有名な先生方は1日に4〜6時間ほど練習しているエピソードが書かれていることが多いです。 薌翁の門下に入ってから、張恩桐は師を尊重し、道を重んじ、苦労を惜し…

王選傑先生談拳語録

之一:養生樁 1. 身体のどこかが痛いか不快であればそこを緊にし、どこかが快適であれば放松すればよい。無理に力を入れてはならない。 2. 渾元樁は徹底的に立たねばならず、身体には松沈篤実の勁がなければならない。 3. 担当は非常に舒適でなければならず…

意拳(大成拳)の流派

時間ができたので、意拳(大成拳)の論文を読むときの解釈やポイントについて、たまに書いてみようと思います。 今回は、意拳(大成拳)の流派について軽く紹介します。 意拳(大成拳)は基本的に王薌齋先生の拳学から始まっており、その根源を同じとします…

楊建侯先生の著書『談大成拳的内外双修』

武術の運動を含めた人体のあらゆる行動や行為は、すべて大脳の支配下で行われる。人類の大脳皮質は複雑な分析と総合機能を持つため、人体の各部位を正確に指揮し、協同運動を行うことができる。 大成拳は意念誘導の下で、意識的に調息し、身体の各種動作を総…