意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

勢(『大成伝習録』より)

現在の太極拳の大部分は理を講じ、理の上で法を講じている。良いものは法の上で理を講じているが、これらはどれも違う。理と法は、勢の上で講じなければならない。勢こそが主体である。なぜなら、本当に敵と対峙する時には緩急の変化があり、もし勢を講じず…

月刊秘伝2018年4月号

"空手道"盧山初雄 登場する先生 盧山初雄 許傑華 内容 大山倍達、中村日出夫、澤井健一、三師に導かれた「心技体」 実践的「形意拳•意拳」比較論考[前編] 印象に残った言葉 攻撃にも受けにも理というものがある。すべてがその理にかなっていなければいけな…

月刊秘伝2015年3月号

韓氏意拳という拳学 登場する先生 韓競辰 内容 韓競辰先生インタビュー 印象に残った言葉 ご存知のように王先生は形意拳を意拳に発展させました。それには必然性があったと言えます。なぜなら王先生は形意拳を学ぶ中、形意拳に限らずおよそ中国の伝統武術が…

大成拳的自然力(『大成拳精典探秘』より)

中国の拳術は博大精微で、拳術に特有の力の獲得方法は様々であり、その力の描写の仕方も一様ではない。例えば少林拳の「寸勁」、形意拳の「整勁」、太極拳の「爆発力」や「弾勁」など、大成拳においては、立樁と試力を通して得られるのは本能から出た自然力…

月刊秘伝2014年10月号

意拳・太気拳交流セミナー 登場する先生 姚承栄 天野敏 島田道男 鹿志村英雄 竹田二男 内容 対談姚承栄 X 天野敏「兄弟流儀の再会通底する‘‘渾元”」 太気拳と活法に共通する術理を示す 印象に残った言葉 私が初めて中国へ行って、姚先生にお会いしたときに最…

姚承光先生談意拳基本功

1、養生樁は独特な点がある。養生樁は意拳の基礎樁法であり、精神假借と意念誘導を採用し、人体と大脳に非常に良い休息式の鍛錬をさせ、軽松、愉快な精神状態に入らせる。さらに神経筋肉の鍛錬を通じて、身体の新陳代謝と血液循環を促進し、腰の筋肉の損傷、…

月刊秘伝2014年4月号

澤井健一師に学んだ外国人古参門人 登場する先生 ジャン・ルシュワー 天野敏 島田道男 内容 ジャン・ルシュワー師インタビュー 印象に残った言葉 本国で気功をやっていたとき、気功というものは楽で、それほどハードなものではなかったのですが、澤井先生の…

姚承光先生談父親姚宗勲先生

姚師が言うには、姚老は磨難を経て、80年代初めに数年間学生を集めて訓練したが、ちょうど効果が出始めたところで早すぎる他界をとげてしまい、その偉大な志は果たせなかったという。姚師は宗勲先生の遺志を継承し、姚老が世を去ってから33年が経っても、初…

月刊秘伝2013年4月号

達人・姚宗勲の血脈姚承栄老師が語る 登場する先生 姚承栄 内容 姚家伝統意拳の哲理(後編) 印象に残った言葉 父の拳の特徴は実戦経験が豊富で、技術も完璧だった。技は大変緻密で正確、その威力は対戦相手が恐れをなすほどだったが、けして相手に怪我をさ…

姚承光先生の著書『意拳推手 独特的搏殺技術:兼駁意拳推手無用論的観点』

意拳の推手技術は非常に独創的で独特であり、完全に実戦に立脚している。 意拳の宗師である姚宗勋先生はかつて、推手は散手の不足を補うものだと述べた。意拳の推手は散手への過渡期であり、推手は散手に奉仕するものであり、推手の水準の高低は散手の水準に…

月刊秘伝2013年3月号

達人・姚宗勲の血脈姚承栄老師が語る 登場する先生 姚承栄 内容 姚家伝統意拳の哲理(前編) 印象に残った言葉 どうあるべきかを知っていればよいことで、それよりも重要なのは、内的な力をいかに模索するかという点にある(姚承栄) 腰を低くすれば、負荷が…

姚承光先生の著書『生命不息 奮斗不止:回憶跟父親姚宗勲先生強化訓練的日子』

1981年に、姚宗勲先生は北京市体委体育科研所と協力し、意拳の養生理念と精神仮借、意念誘導の原理原則を用いて、競技選手の競争成績と体力回復、競争中の精神的・心理的調整などの一連の現実的問題について、約三年間の探索と研究を行った。 体育科研所との…

月刊秘伝2010年7月号

太気の組手に見えるもの 登場する先生 佐藤聖二 島田道男 天野敏 鹿志村英雄 内容 太気拳春の交流会 印象に残った言葉 禅を組むんだって気持ちが良いで組むなかにも神経のレベルに違いがある。気持ちが良いで終わりというのを否定はしないけど、武術と名乗る…

姚承光先生の著書『把握実質不懈追求:姚宗勲先生関于薌老在站樁時摸索渾円力的見解与創新』

1937年、姚宗勲先生は20歳の時に王薌齋先生に師事した。当時、薌老は教学において、自悟苦練と実戦を結びつける原則を採用し、基本功の站樁において、最初から拳術の渾円力を探る鍛錬方法を貫いていた。当時、姚宗勲先生は、薌師の功夫はすでに爐火純青であ…

涂行健先生の著書『論推手』

意拳の推手は40年代初めに発展した技芸である。当時、王先生は北平の中山公園で拳を教えていた。裕福な人や年配の人たちの班があり、王先生から拳を学んでいた。この班は王先生の主な収入源であり、無視することはできなかった。拳を練習して一定期間が経つ…

早年王金銘先生給馬衛星老師的信(4)

(七) 衛星へ 前半部分の体会は正しく理解されています。養生樁は、形を動かせば力が動き、内を動かせば意が動くことがわかります。総体的には、全身の放松と力が争い不動であることが求められます。まるで空から自分の頭頂(百会穴)の髪にひもが吊り下げられ…

早年王金銘先生給馬衛星老師的信(3)

(四) 衛星へ こんにちは。 手紙を受け取りました。 このお手紙で言及された方々と同志にはすでに適切に伝えています。前回のお手紙は受け取りましたが、特に要求がなかったので返信はしませんでした。 ここで少し学術的な問題について話しましょう。例えば、…

懐恩師姚宗勲先生:崔瑞彬採訪録(4)

筆者:今、多くの意拳を練習する人は、王老師に会ったことがなく、ただ聞いたり、文章での表現を見たりするだけで、いわゆる王老師が搭手しただけで人が飛ばされるその力、そのものを追求し、それを喜んで話題にしています。先生はこの現象をどう見ています…

早年王金銘先生給馬衛星老師的信(2)

(二) 我々は、大成拳の練習によって一種の整体力、いわゆる「松中力」を養成できることを知っています。必要な時には、全身各部の力を瞬時に指定された方向と地点に集中させることができます。また、身体の内外で損傷していたりや過度に疲労している箇所を局…

緬懐恩師姚宗勲先生:崔瑞彬採訪録(3)

筆者:今、多くの人が次のように話しています。姚先生は当時王老に三年師事しただけで功を成しましたが、なぜ先生の代になると同様に到ることができないのでしょうか? 崔先生:この問題について、姚先生は私にこう言いました。「瑞彬、君は今の私とあの頃の…

早年王金銘先生給馬衛星老師的信(1)

(一) 意拳浅論 意拳は王薌齋先生が太極拳、形意拳、八卦掌、少林拳など各流派の中国拳術の長所を取り入れて創り出した一種の拳術であり、理論と実践の両面において独自の特徴を持っています。一定期間の練習を経ることで、人の身体の健康と技撃の水準に大き…

緬懐恩師姚宗勲先生:崔瑞彬採訪録(2)

筆者:先ほど站樁で渾円力を求めるには過程が必要で、一つ一つ探していかなければならないとおっしゃいましたが、一度で渾円力を見つける方法はないのでしょうか? 崔先生:あります。しかし、その基礎を備えていなければなりません。1981年の秋のある日曜日…

月刊秘伝2007年6月号

太気の組手に見えるもの 登場する先生 佐藤聖二 島田道男 天野敏 鹿志村英雄 内容 太気拳春の交流会 印象に残った言葉 (推手について)足は開きすぎず、遠からず近からず。手は半禅の形で触れている接点を相手の鼻ヘやや張り出す感じで軽く力を加える。大事…

緬懐恩師姚宗勲先生:崔瑞彬採訪録(1)

1985年1月11日、一代の意拳宗師である姚宗勲先生が病気のため他界されました。あっという間に20年の歳月が流れ、かつて武林の中で非難を受けていた意拳は、今や独特の風格と内容によって、国内外の多くの武術愛好家から愛され、推奨されるようになりました。…

月刊秘伝2007年2月号

太気拳という運命 登場する先生 鹿志村英雄 島田道男 内容 澤井健一の至誠を継ぐ男 中道会 鹿志村英雄師範 板垣恵介vs島田道男 印象に残った言葉 (澤井先生の初見の感想)衝撃でしたね。足をパッと上げるんですけど、”どうしてこの爺さんの足が”と思うほど…

窦世明先生の著書『意拳的守中用中』

推手は揉手とも呼ばれ、意拳の平時の站樁、試力、発力、走歩、試声などの練習の具体的な検証であり、また技撃実戦訓練の一種の形式でもある。実戦では両手、腕、腿およびさまざまな部位が接触しなければならず、接触する部位を点と呼ぶが、点の接触を通じて…

月刊秘伝2007年1月号

太気拳対談 登場する先生 天野敏 島田道男 内容 安田登から見た天野敏 板垣恵介vs島田道男 印象に残った言葉 むしろ板垣さんの"制空圏"ってイメージの方が正しいんですよ、近い。人間がいて、その周りにモワッとしたものがあったら、そういう状態になってさ…

「争力」乃不伝之秘:須自抽象中求

人生ほとんどの時間は動的状態にあり、動作があれば必ず筋肉に関係する。筋肉には随意筋と不随意筋の二種類があり、不随意筋は精神的影響を受けるが大脳から直接指揮されるわけではない。普通の動作で使われる筋肉は主に随意筋である。 しかし意拳の練習では…

月刊秘伝2006年10月号

動きの核を求めて 登場する先生 天野敏 内容 安田登と天野敏対談 印象に残った言葉 (趣味のサーフィンについて)止まるというか、時間の流れ方が変わる。本当に密度の濃い時間。武術なんかでも組手なんかをしているときにそういう瞬間があるのと同じで、考…

解析意拳龍虎二気(『神州意拳』より)

龍虎二気は意拳体系の中核をなす内容であり、王薌齋先生が極めて重視した拳学修練の法であるため、先輩は「拳法は龍虎二気以外にはない」と言われた。では龍虎二気とは何か、その具体的な修練とは何か、人体においてどのように体現されるのだろうか? 「龍虎…