意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

月刊秘伝2013年3月号

達人・姚宗勲の血脈姚承栄老師が語る

  • 登場する先生
    • 姚承栄
  • 内容
    • 姚家伝統意拳の哲理(前編)

印象に残った言葉

どうあるべきかを知っていればよいことで、それよりも重要なのは、内的な力をいかに模索するかという点にある(姚承栄)

腰を低くすれば、負荷が大きくなり、意念による勁(力)の模索が行いにくくなる。逆に膝をやや曲げるようにして立つことで自在な動きを得ることができる(姚承栄)

動きが緩くとも速くとも、さらには瞬時の速度であっても安定を得る、それが意拳で求められる『バランス』といえる(姚承栄)

第ーに意念を用いた動きを養う。第二に身体の各部分のつながりをつくり、全身と体外に生じる『矛盾争力』を養う。第三に『不動中求動(不動のなかに動きを求める)』のなかで、身体に生じる抵抗感を体感し、『意中力(意中の力)』すなわち『功力』を養う(姚承栄)

原理原則とは第一に、站樁、試力、歩法の原理を明確に語ることができるかという点だ。例えば、試力の過程で、内的運動形式とその要求のポイントは何かを語ることができるかどうか。聞かれてはっきり答えることができなければ、その点を強化する必要がある。第二に具体的な鍛練の方法、自らの動きや姿勢について、なぜそのように立つのか、なぜこの角度なのか、なぜそのように中心を移動させるのか、なぜ意念でコントロールするのか、なぜ大きく動いてはいけないのか等を語れるかということだ。第三に勁の模索の過程で、意念が強すぎるために力みすぎて、体が強張ってしまったり、意念が弱く緩みすぎておよそ無力の状態となり、動きの中で有効な変化を得られなかったりすることがしばしば生じる。この問題を解決するためには、やはり師について鍛練を進める必要がある。また長い鍛練を通じて、模索の際にどれほどのカが妥当か、『鬆緊』とはいかなる状態かを知らなければならない(姚承栄)

第ーに道理(理論、しくみ)を理解すること、第二に正確な練習方法を把握すること、第三に実戦の繰り返しの中で常に経験をつみ、検証し、修正し続け、自らを高めること、これが意拳の原理原則となる(姚承栄)