意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

姚承光先生大成拳問答(1)

対『博撃』雑誌転問問題的解答

(一)問:矛盾樁は意拳の必修功法ですが、樁を練る過程で手の六面力を感じる時、同時にこの六方面の力を感じるのでしょうか? それとも段階的でしょうか? 順番にいくつかの方向を感じるのでしょうか? どの方法が適切でしょうか? 感じ取る過程では、強烈に感じる方が良いのでしょうか、それとも急がず緩やかに感じる方が良いのでしょうか?

答:意拳(かつては大成拳と呼ばれていた)は、王薌齋先生の友人が1940年に名付けたもので、この名称は1947年まで使用されていました。歴史的な理由から、王薌齋先生はすでに「大成拳」という言葉を使わず、1920年代中頃に創始した意拳に戻しました。薌老は「学術に終わりはなく、どうして大成などと言えようか」と考えており、大成拳の名はは王薌齋先生の創始ではありません。矛盾樁という呼び方は薌老の若い頃の言い方で、晩年には渾元樁(丁八歩)と改名しました。渾元樁は拳術の渾元力を探る必修の功法であり、意拳の樁法は意念、動作、気力を統一し、身心を同時に一致させて鍛錬するものです。樁法は全身を鍛える功夫であり、局部の肢体だけの単一の感覚ではありません。意拳の渾元樁の摸勁の形式は、前後、開合、上下、順序を乱して摸勁するものに分けられ、六面力を同時に摸勁するのは樁法の高級段階です。練功者は必ず初級から中級、高級へと段階的に練習しなければなりません。渾元樁を練る過程では、意念の活動に導かれて全身各部位に生じる弱から強、近から遠への阻力感を丁寧に体得しなければなりません。意念の強弱については、本人の樁の修練水準によって決めるべきですが、とにかく樁を練り摸勁する時は、急がず、ゆっくりと、均等に、放松して、周身各部の阻力感を丁寧に感じ取らなければなりません。異なる練功水準には異なる摸勁方式が必要で、王薌齋先生の「大動は小動に及ばず、小動は不動に及ばない。不動の動こそ生生し止まない動である」という樁の原則に従わなければなりません。

(二)問:渾元樁(矛盾樁)は一時間練ってようやく入門とのことですが、一時間練った後もさらに樁を練る時間を増やす必要があるのでしょうか? もし引き続き増やすなら、一日の時間が他の項目の練習に回せなくなるのではないでしょうか?

答:父の姚宗勲先生は「拳の真髄を知るには、まず樁の練習から始めよ」と言っていました。拳を練るには、まず拳理を理解しなければなりません。もし樁の原則原理が分からないなら、毎日10時間練ったとしても、意拳が何なのか理解できず、空樁を練り、死樁を練るだけで、一生意拳の法門を得ることはできません。もし本当に樁の原則要領を理解し、一時間練れるようになれば、入門したと言えます。樁を練る時間の長短は、自分の学拳の理想目標によって決めるべきで、自分の身体の素質や時間の余裕によって決めるべきです。一般的に、意拳の各功法の訓練は、站樁、試力、歩法、発力、単双推手、拳法、腿法、試声、散手、健舞、棍法などがあり、時間配分は樁が半分、残りの功法が半分となっています。練習者は必ず先に質を求め、掴んでから量を増やすという練功の準則を忘れないでください。

(三)問:矛盾樁は左前右後ですが、右前左後に転換して練ることはできますか? このようにすると樁の姿勢の霊敏性を調節するのに良いのでしょうか?

答:意拳の各種技撃の樁法は、左式と右式を転換して練習するものであり、同時に各種の試力、歩法、拳法、推手なども同様です。左式右式を交換して練習する目的は、実戦の対抗の中で、異なる方向、角度、位置から来るあらゆる脅威に対応できるようにするためです。素早く、霊活に、正確に相手に有効な打撃を与えられるよう鍛錬し、打撃の効果は相手を破壊するか抵抗力を失わせることを原則とします。もし意拳の各項目の功法がすべて一方的な訓練なら、父の姚宗勲先生が言うように、「半身不随になってしまうのではないか? どうやって実戦できようか」ということになります。

(四)問:腿部の功力を増強するのはどの樁法でしょうか? どのように練習するのでしょうか? どんな注意点がありますか?

答:まず本当に丁八歩渾元樁(矛盾樁)の摸勁の原則要領を掴んだ後、もし腿部の功力を増強したいなら、伏虎樁(大式樁)と独立樁を選んで練習することができますが、渾元樁の各段階の摸勁の原則を伏虎樁と独立樁の練習過程に応用しなければなりません。練習者は必ず各種技撃樁法の摸勁の共通点と、それぞれ異なる特殊性、および身体各部位を強化する必要のある異なる練法をはっきりと理解しなければなりません。これは後の実戦で周身の一点一画もみな発力する実戦効果を実現するためです。ここで私は意拳(大成拳)の練習者に、必ず明師の指導の下で、体系的で規範的な正しい訓練をしなければ、意拳の真髄を得るのは難しいと願っています。

(五)問:摩擦歩の具体的な練習方法は? 左右に移動する歩法の練習はありますか? 摩擦歩を練習する際の注意点と要点は何でしょうか?

答:摩擦歩の練習は、意拳(大成拳)の実戦歩法の基本功を学ぶものです。意拳の技撃樁の摸勁は、拳術の渾元力を求める重要な訓練手段であり、試力は技撃樁の摸勁の原則を基礎として、身体と肢体をより大きな空間に延伸させながら、引き続き拳術の渾元力を探るものです。試力は実際には樁の拡大であり、試力は大きく動く樁です。摩擦歩を練習する時、足が本当に地面と摩擦するのではなく、精神の仮借と意念の活動に導かれて、あたかも両脚と両足が泥や砂の中をゆっくりと前進したり後退したりするかのように感じるのです。意を用いて力を用いず、本当に阻力があるかのように丁寧に感じ取らなければなりません。摩擦歩の練習は実際には身体、肢体、両脚、両足、全身運動の試力なのです。意拳の実戦歩法には、定歩、走歩、大歩、変歩、環繞歩、横走竪撞、左右前後、高低縦横など十数種類があります。父の姚宗勲先生は、「良い歩法は霊活で、正確で、弾力性に富み、常に随時随勢で力を発する条件を創造するものでなければならない。移動の過程では、上が動けば下は自ずと随い、下が動けば上は自ずと導き、常に平衡で均整の取れた渾元力を保たなければならない。これこそが技撃のいわゆる歩法訓練の目的と意義なのだ」と言っていました。いわゆる「練功のツボ」については、実際にはそのような言い方は存在しません。いわゆる「ツボ」を言うなら、明師や達人の指導の下で、拳術の原則と道理を一つ一つ明らかにし、練功が迷走せず時間を節約できるようにすることです。頭を使って明確に理解し、粘り強く訓練し、持続することです。私は意拳(大成拳)の練習者なら、健康と技撃の功夫において豊かな成果を収めることができると信じています。紙面の都合上、練功中のいくつかの問題について少し述べるだけにとどめます。