意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

意拳的「拳法」(『北京非物質文化遺産伝承人口述史』より)

意拳は王薌齋祖師が創立して百年に満たないが、その精深な拳学理論と高効率な訓練効果により世界各地に広まり、多くの武を学ぶ者が迷いから覚め、多くの武功を成した者がさらに上の段階に達した。これは意拳の先輩たちの共同努力の結果である。

多くの先輩の中で、私の父の功績は言うまでもない。彼の意拳の訓練体系は、依然として王薌齋祖師の七歩功法を保持している。すなわち站樁、試力、試声、歩行、発力、推手、実戦などである。王薌齋祖師の許可の下、父はボクシングやその他の搏撃術の特徴を意拳訓練に取り入れた。例えば間架を高くし、霊活で敏捷な歩法、活発な歩法での拳打ち、ミット打ち、サンドバッグ打ち、グローブとプロテクターを着けての実戦対抗などだ。実践が証明するように、これらの現代的訓練手段を通じて、我々の歩法の霊活性、拳脚の重撃、そして実戦の水準を素早く向上させることに即効性があった。あるいは「これはボクシングや散打と何も変わらないのではないか? これは意拳ではない!」と言う人もいるかもしれない。さらには「原脈正伝」「一糸不乱」と古いものにしがみつく人もいる。王薌齋祖師は「古きを師としても古きに拘泥してはならない」と言い、父も「学術に創新がなければ、それは後退である」と言った。あなたの「一糸不乱、原脈正伝」の意拳は現代の散打、ボクシングなどの搏撃術とリング上で対抗できるだろうか? 李小龍先生が創立したジークンドーは、詠春拳を基礎とし、テコンドー、空手道、ボクシング、柔道、フィリピンの短棍、ヌンチャクなど各家の長所を吸収して創立されたものだが、なぜジークンドーだけを習う者は多いのに、その中に成功者が少ないのか?

拳法は意拳訓練体系において極めて重要な一歩であり、それは今後の肩、肘、膝、胯、脚の訓練を必然的に導く役割を果たす。また拳法の訓練がうまくいけば、他の部位の訓練もおのずと解決すると言える。

拳法は訓練総則において、依然として渾円力を基礎とし、直拳、鑽拳、栽拳、横拳を問わず、争力を重点としている。拳法訓練の第一歩では、まずゆっくりと拳を出し、幅をできるだけ放長して力の伝達を体感し、全身の力量を拳に集中させる。少し体得したら、素早く拳を出し、松と緊の転換を体感する。功力が深まると、動作の幅は徐々に小さくなり、ついには「一動即止、一緊即松」の渾円爆発に至る。拳法練習の際は、遅く練習することも速く練習することもでき、これが拳法の試力と発力である。父が言ったように「速くも練習し、遅くも練習し、速くも遅くもない状態を練る」のだ。

拳法訓練には定歩打拳と活歩打拳がある。拳法を定歩で練習し、渾円整体の勁力を体得したら、歩行拳法練習を行うことができる。つまり拳法と歩法を協調一致させ、定歩で練り出した渾円整体の拳勁を行進中にも発揮できるようにする。その後、変歩つまり活歩打拳を行い、練り出した渾円整体の拳勁を速い移動の中でも、絶えず頻度を変化させる状況下でも、思いのままに、感応して発することができるようにする。

拳法訓練の始めから終わりまで、拳法の間架で力を探り(即ち站樁である)、渾円樁で渾円力を求め、拳架站樁は渾円力を拳の形式で発揮することである。つまり直拳、鑽拳、栽拳、横拳で勁を探るなど、即ち拳法にも樁法、試力、試声、歩行、発力、推手、実戦の七種の訓練方法がある。

拳法の空撃に熟練した後、第二の訓練としてミットを打つ。即ち拳法の空撃訓練に感覚を得た後、拳法が実物に接触する時も渾円争力であるかを体感し、さらに重拳を打ち出すことができる。ミットは人の手で持つため、活きた的であり、動作は変形しにくい。

ミット打ちは定歩から、歩行、そして活歩へ、慢打から快打へ、さらに活歩で頻度を変えながら打つことへと進み、活歩で頻度を変化させながらミットに命中させて重拳を打ち出せるようになれば、実戦もかなりの水準に達したと言える。

活歩ミット訓練で容易にミットを打てるようになった後、第三歩の訓練、サンドバッグ打ちに進むことができる。父はかつて「サンドバッグ打ちは拳法の正しさを検証するものであり、功力を高める効果的な手段でもある」と言った。

サンドバッグの中身は砂ではなく、柔らかい詰め物で、打つと硬さと弾力性の両方があり、人体の弾力性に近いものが最良である。サンドバッグは最初から打つのではなく、拳法が「定型」した後に打たなければならない。要領を守らずにサンドバッグを打つと自分を傷つけることになる。これも薌齋祖師がサンドバッグ打ちを奨励しなかった理由の一つだろう。

サンドバッグ訓練とミット訓練の体系は基本的に同じで、まず定歩で打ち、次に歩行で打ち、最後に活歩と組みわせて拳で打つ。サンドバッグ打ちは功力を検証し高めるだけでなく、パートナーがいない時の一人での最良の訓練方法でもある。

拳法を実戦で用いる際は、まず条件付き実戦から始め、最初は相手に命中するかどうかを考えず、訓練で練り出した拳勁を実戦で発揮することが重要である。即ち父が言った「中か不中かを求めず、当か不当だけを求める」である。さらに身法、歩法の配合を用いて実戦を行い、最終的には遠くでは拳打ちや足蹴りを用い、近身では推手技術を用いて相手を控制し、拳、脚、肘、膝などを用いて攻撃する、即ち意拳の「推断結合」の打法に達する。

姚承光『北京非物質文化遺産伝承人口述史』文化発展出版社より