意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

唐承根先生の著書『步法試力』

歩法は本来とても単純なものだが、一部の人々はそれを複雑にする傾向がある。大成拳の歩法にもおそらく十数種類があり、さらに「非法之歩」という名前までもが立派な「歩法」とされている。

作拳の時に最初に考えるのは「相手を打つ」ことだ。届かない場合はどうするか? 身体を前に進める! どのように? 脚を用いて前に進む!これが歩法である! こんなに単純なのだ! 自分が必要とする場所に向かって進む!

歩法には多くの原則がある。「大きすぎてはならない」「交差してはならない」「跳んではならない」などがあるが、これらは全て一つの理由に基づいている。それは全身の整を損なわないことであり、それは移動前、移動後、移動中に関わらない。このために、歩法では必要な訓練を行なくてはならない。

私は常に、大成拳の歩法は摩擦歩のみを練習すれば良いと考えている!

大成拳は功技一体の練法で、各功法はすべて、功力と技術の二重の訓練を含んでいる。いくつかの低級な拳術のように、功と技を別々に練ってから合わせるという難しいことはしない。

私は摩擦歩では二つの練習法を推奨している。一つは基本型、もう一つは技撃型であり、この文書では不伝を破り、完全に表現する。

摩擦歩基本型練法

基本型は訓練をいくつかの段階に分け、第一段階は多くの同士が練習できると思う。

両手を両側に伸ばし、押さえる形(=扶按)を作り、両脚を肩幅に開き、平行に立つ。頭直項竪にし、心は平静で、気は和やかに、まず重心をゆっくりと右脚に移し、肩が胯を促して(=帯)膝を持ち上げ(=提)、後脚を右脚の位置まで持ってくる。後脚は地面から約一、二寸離し、足裏はほぼ地面に平行になり、ゆっくりと右脚の方向に前進し、膝が伸びる際に、左に一歩分の幅で横に移動し、足先が地面に触れる。その後、体の重心をゆっくりと左脚に移し、左脚も徐々に完全に地面に着地し、次に右脚を持ち上げて前方にゆっくりと進み出し、膝が伸びる際に、右に一歩分の幅で横に移動して着地する。その後、再び体の重心を移動させて左脚を踏み出し、このように繰り返す。

後退歩は、逆方向に元の路線を進めば良い。前に向かうことが多く、後ろに移動することが少ない。

これが第一段階の練習法であり、第一段階の練習は脚の功力と上下の協調を鍛えるものである。後腿の「帯」「提」について話し、前脚の横に「邁(=踏み出す)」「伸」について話さないのは、動きの方式の違いにある。運動中に細心の注意を払って理解すれば、自ずと理解できるだろう。

第一段階の練習を行うことで、腿脚の力が大きく増し、体は軽くなり、歩は安定する。意念の配備は自由に選択してよい、泥を越えて進むようでも、砂坑を踏みしめるようでも、風雪の中を歩むようでも、確かな体感さえあれば良い。

毎回の訓練は40分未満ではならない。慢、緩、稳の三字が要訣である!

第一段階を練習して、足や身が震えなくなったら、第二段階の訓練に進むことができる。

走法は第一段階と同じで、両手は側面から正面に向かって転じ、正面で押さえる形(=扶按)で伸ばされる。意念は重くし、ここでは下には加えず、手の上に加える。まず、正面に非常に重い大きな石球があると想像し、双手の指先で触れ、摩擦歩を合わせて、全身の力を使って推し動かす。指先の力を細心の注意を払って感じ、全身の力と一致させる。この練習法では、指撑、手首の相殺が含まれており、長く練習すれば、全身の力が均等になり、手指に形成される。

この歩法を練習して成果があれば、既に優れた水準に達しており、さらに深く学びたい者は技撃型の摩擦歩を練習することができる。