意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

王薌齋先生の著書『站樁功(初稿) 』

簡介

站樁は我が国の古代養生術の一種で、早くは二千年以上前から『黄帝内経』の中で、「上古には真人があり、天地を提挈し、陰陽を把握し、精気を呼吸し、独立して神を守り、骨肉は一の若し、故に能く、寿は天地を敝くす(上古有真人者,提挈天地,把握陰陽,呼吸精気,独立守神,骨肉若一,故能寿蔽天地)」との記載がある。千百年が経て、この種の方法は拳を習う過程の基本功とされた。站樁中には剛柔、虚実、動静、松緊が錯綜して、用の原理、陰陽相交、水火既済の功用と為し、自己の数十年の練功体験を結合し、動静相兼、内外温養、防病治病、健身と寿命を伸ばす功法を創造したのが、站樁功である。北京医学院、北京鉄路医院、河北省中医研究院附属医院、自身の治療実績が証明するように、この種の功法は腸胃病、肝臓病、心臓病、肺病、神経病、関節炎、高血圧、半身不随と婦人科、眼科など多くの病気の治療に適用できる。站樁功が病気を癒せる基本作用は心神を保養して、形骸を鍛錬できることにある。また、能力を健強にして、体力を増長させる。現代医学はこの種の功法はただ血液の循環を流通させるだけでなく、新陳代謝を旺盛にして、各臓器や器官から細胞に至るまでを強くし、同時に肌肉に惰力性の体育鍛錬を行い、内向的な衝動を生み出し、大脳に良性の刺激を与える。再び入静する前は、体は軽松舒適の感を覚え、大脳に対して良性の刺激がある。入静の後は抑制的な保護作用を生み出す。我が国の医学はこの種の功法は、経路を流通させ、気血を調和させ、陰陽を相交させ、水火は既済し、また精神を助長させ、形骸を鍛錬し、力と気を増加させる。ただし、站樁功は一般的な練功方法と同じではなく、その主要な特徴は以下の数点である。

一、練功時は口を僅かに開け、自然呼吸で、つぼを守らず、周天の循環については語らず、故に絶対にいかなる副作用を産むことはない。
二、実践が証明しているように、初めて練功を学ぶ患者は、ただ鍛錬を続けて、入静の要求に到り、良い治療効果を得ることができる。
三、時間、場所、条件に拘らない。行、站、坐、臥のいずれでも、いつでもどこでも練功することができる。故にこの種の簡単な易行は、完全に生活は功法の一つに成るため、多くの人が受け入れ、容易に掌握することができる。
四、体質、病状、年齢、正確、天性の資質、生活習慣などの体質が同じではないため、姿勢と意念活動も異なる調整をし、故にこの種の弁証論の治療は、人によって調整して、病気によって方法を決めることで、効果を早めることができ、また治療の効果を高めることが容易である。
五、形、意、気、力はお互いに関係があり、お互いに制約があり、陰陽の平衡の整体活動を調整し、一種の動静の相兼であり、内外温養の練功方法である。心神を休養でき、形骸を鍛錬し(特に站式)、故にただ医療方面で活用できるだけでなく、さらに重要なことに弛まぬ鍛錬を続けることで弱い体質の人を強壮に変え、強者はさらに強くし、老衰を防止し、病気を払い寿命を伸ばし、社会主義の建設という複雑でとても大きく重大な任務に軽松で愉快に取り組むことができる。

操作方法

站樁功は形、意、気、力の相互関係であり、相互の制約であり、陰陽平衡の整体活動の調整である。形(姿勢)と意(意念活動)は功法の根本の一つであり、二つは相互に作用し、偏って疎かにしてはならない。「形を以て意を取り、意を以て形を象り、意は自ずと形を生み、形は意が転ずるの隨う」。ただ練功時は形と意を霊活に適当に配合し、力は練らずして生まれ、気は自ずと動かない。站樁功の治療効果は、姿勢の繁簡と順番だけでなく、さらに姿勢の美醜にも関わらず、ただ意念活動を機械的にある姿勢に当てはめればある病気を治せるというものでもなく、功を教えるものは患者の状況の全てを理解した後、身体の姿勢の動静、虚実、松緊、意念活動の方法を適当に配置することで、患者は比較的短い時間で、全身が伸び伸びした力を得られ、軽松で愉快で、病を退け健身の目的を達成することができる。このことから、功を教えるものは自ら練功を行い、切実に体験し、調整の方法に熟練する必要がある。このようにして、治病時に満足する効果を得られる。もし、この方面を深く研究せず、単純に姿勢の作用を計算すれば、すぐに板のように硬くなってしまい、ある意念活動に注意して姿勢の調整を見落とせば、気力が不足するのは必然で効果は大きくない。

一、姿勢
站樁功の姿勢は繁雑であり、簡単でもある。繁雑なのは姿勢の種類が多く、霊活に調整し、弁証論で治め、人によって異なる。簡単なのは姿勢は多いけれども、共通点があり、すぐに練功を開始して、まず姿勢を良くし、四肢の相対的な平衡を保持して、心胸を広々とさせ、筋肉を伸び伸びとして、全身を放松するが、松は懈ではない。調整は流動的にするが、原則があり、強弱、動静、虚実、松緊を調整し、患者に応じて伸び伸びとした力を得るようにし、身体の負担の限度を超えないようにする。

站樁功の姿勢はおおよそ站式、坐式、臥式、行走式、半伏式などの種類に分類できる。一つの分類の中で数十種類に分けることができ、概要は以下のようである。

(一)站式
站式の練功の方法は比較的多く、治療の応用範囲も広い。初めて練功をする人は、深刻な疾患と特殊な状況(体の欠損など)がない限り、全て站式で行うことができる。

1.提抱式:両脚は八字形に開き、広さは肩幅と同じで、両脚の着地は均等に力を用い、全身の力量は足の裏の僅かに後ろに置く。両膝は僅かに曲げ、最大限度でも足の先を超えない(少し曲げるか曲げないかは病状に応じて定める)。上体は真っ直ぐに保持し、腕は半圓にし、脇は半虚にし、形は僅かに後ろに張り、胸は開いて、虚霊挺抜の勢である。双手の指は相対して、左右に三拳の間隔があり、脇の下に位置し、掌心は上を向き、大きな気球があるようであり、頭は真っ直ぐ、或いは僅かに後ろを仰ぎ、目は閉じるか自然に見て(練功の最初の段階に多い)、唇は僅かに張る。全身は放松するが、松は懈ではなく、笑うようで笑わないようで、尿を出すのようで尿を出さないような状態を保持する。

2.扶按式:両腕を僅かに起こして、手指を開いて斜め前方に向け、双手の位置は腹の辺りで、手心は下のやや外に向く。水中に浮く気球を押さえるようであり、その他の要求は提抱式と同じである。

3.撑抱式:両腕を胸の前に上げ、肩を緩め、肘関節はやや下に垂らし、双手と胸の間隔は一尺とし、手指は開き、手心の内は物を抱くようにして、手心の外は物を支えるようにする。その他の要求は提抱式と同じである。

4.分水式:両腕は僅かに湾曲して開き、左右の横に自然に進展させ、双手を腹から引いた横の線より下にし、手の指は開き、手心は水を分けるように前を向く。その他の要求は提抱式と同じである。

5.休息式:
第一式:双手を背中の後ろに回して腰につけるか、双手を上着のポケットに入れて親指を出すようにする。その他の要求は提抱式と同じである。
第二式:両腕を上げて、両肘を湾曲させ、胸の高さの手すりの上にもたれかかり、両脚の前後の距離は約指四本分ぐらい開ける。前脚は足の裏全体を着けて、後脚は脚の先を自然に着地させ、両足は時々入れ替える。
第三式:臀部は軽く机の端に寄り掛かり、休息式の第一式や提抱式を行う。或いは両足を平行にして、踵を持ち上げる。双手は上着のポケットに入れて親指を出すようにする。
第四式:左手を机や椅子に置き、右手を腰の後ろにつける。左脚を前にして、踵を着けて、左腿を直立させるか僅かに曲げる。右足は後ろにあり、右足は自然に僅かに曲げ、踵は僅かに上げ、走に似て走るにあらずの意で、足の先を軸と為し、ゆっくりと自然に回り、頭は僅かに左に偏り(超えても拳一つ分)、全身の重量は主に左側に置き、右側は松として、伸び伸びとした状態にする。このように、左右(手)と前後(脚)は時々転換する。

(二)坐式
一般に病状が比較的重いが、身体に一定の負担能力がある場合(関節炎が重く站式に向いていない時など)や、肢体に欠損がある患者などに適用できる。また站式の練功の補助功法として利用できる。

1.椅子の端に座り、身を直ぐに立て、目を閉じ、口は僅かに張る。両足を平行か八字の形に開き(距離は拳四つほど)、足の裏と踵は均等に着地し、両膝は約九十度に曲げ、双手は大腿の根本に置き、手の指は斜め前方を指し、腕は半圓で、脇は半虚、全身を緩める。
2.両脚は後ろに下げ、踵を地から離し、八字にする。両膝を四十度から五十度に曲げ、双手を大腿部の根本に置くか、両腕を胸の前の約一尺のところに置き、手指を開き、指の先は斜め前方を指し、掌心は内を向いて物を抱くようにするか外に向けて物を支えるようにする。その他の要求は一式と同じ。
3.両腿を前に伸ばし、膝を僅かに曲げ、足の先を回して引っ掛け、踵は着地させるか僅かに地面から離し、双手を大腿に置くか、両腕は胸の前の約一尺のところに置き、物を抱くようにする。その他の要求は一式と同じ。

(三)臥式
一般に重病の人か、または起き上がることのできない患者に適用でき、さらに站式、坐式の補助功法として用いることができる。

1.身体を仰向けにして、目は閉じ、口は僅かに張って、両腿は真っ直ぐにして開き(肩幅を超えない)、また両膝は僅かに曲げ、踵は床に着けて、双手は小腹の部位に置き、肘を床に着けて、脇は僅かに虚とする。全身は放松する。
2.双手を身体の両側に置き、手のひらは下か上に向け、肘は床につけ、脇は僅かに虚にする。その他の要求は一式と同じ。
3.両腕は胸の前で物を抱くようにして、肘を床に着け、両膝を僅かに曲げる。その他の要求は一式と同じ。
4.双手は身体の両側に置くか、両腕を胸の前で物を抱くようにして、両腿を直ぐにして僅かに分け、足の先を前に伸ばし(足の甲を下に抑える)、両膝を僅かに曲げ、足の先を回して掛ける。その他の要求は一式と同じ。

(四)行走式
補助功

1.両手は上着のポケットに入れて、親指は出して、両腿を僅かに曲げて、両肩は後ろを向いて伸び伸びと張り、脇は半虚とし、上体は広々とした後ろにもたれかかり、目を閉じて神を凝らし、全身が軽松で伸び伸びした感覚を覚えた時、片足が動こうとし、止まろうとし、動こうとして止まろうとするものぐさな状態で前に移り(拳一つ分左右)、左腿を出そうとするとき、頭は自然に右に歪み、上下を斜めに伸び伸びとさせる。左右の脚を交代させて前進させ、泥の中を歩くようである。
2.双手を後ろの背に貼り付け、自然に身体の両側を伸ばし、その他の要求は一式と同じ。

(五)半伏式
一般的に消化系統の病がある患者に効果があり、単純か補助の功法として用いることができる。

1.双手を椅子の背もたれの上に乗せるか、双肘を机の上に乗せて、目を閉じ、左脚を前にして僅かに曲げ、左足を後ろにして自然に真っ直ぐにし、臀部は僅かに後ろに傾き、腹部を緩め、頭部は左右に偏ってもよく、両腿は交換して用いても良い。
2.両脚を平行に開き、両膝を僅かに曲げるか直立し、その他の要求は一式と同じ。
3.ベッドに布団をかけ、両脚は平行に開くか、片足を前に向けてベッドの端に立ち、両腕は半圓にして撑開し、手は半分拳を握り、下額を自然に拳の上に着くようにし、その他の要求は一式と同じ。

二、意念活動
意念活動の目的は主に神を凝らして志を定め、入静に誘導することである。故に意念活動の過程は、雑念を克服することであり、万念帰一の入静の過程である。意念活動の原則は事物か情景を想定し、軽松で伸び伸びとして応じ、緊張や不愉快を避け、一般的な応用は以下の種類である。

1.放松活動:一つは笑うに似て笑うにあらず、尿に似て尿にあらずの方法で整体放松させることで、一つは頭部から下に向かって、頸項、両肩。両上腕、両下腕、両手、胸背、腰腹、胯、腿、脚、踵と続けて放松することである。ただ、整体して上下の全体を放松する方法は初学者には難しいため、必ず逐段放松法から開始しなくてはならず、熟練した後、上述した方法を行い、整体放松の活動を進める。

逐段放松法:まずは後ろから始め、次に前を行う。頭頂から開始して、後頭、頸項、双肩、双腕、双手(始める時は左右同時に放松することができず、まずは片方を行った後、もう片方を行い、熟練すれば同時に放松する)、背、腰、腕、胯、大腿の後ろ、踵、爪先と行い、三回から五回繰り返す。次に、頭頂、瞼、口、顎、と行い、天突の左右から両肩の前に向い、両腕、両手、胸、腹、大腿の前面、足の甲、踵と進んで三回から五回繰り返す。熟練したら上下左右を同時に行う。

この種の放松活動は、站樁功の基本意念活動とみなすことができる。初学の練功者は、無論どの種類の姿勢をとったとしても、まずは放松を学び、その後再びその他の意念活動を行う。

2.遠聴活動:一般にはまずは近くを聴き、少しずつ遠くを聴くようにし、遠くにある微弱な声音を聞き取れるようになる。遠くを聴くときは焦ってはならず、声音が聴こえなかったとしても、近くから遠くの微弱な声音をゆっくりと聴くようにする。
3.逆水浴活動:笑いながら横になって、自分の温度が快適になることを想像し、上下循環式のお風呂の中で、水が自分の頭部をゆっくりと下に流れていき、間断することがない。
4.淋浴活動:自分が浴室の中にいて心地よい温度の淋浴をしているところを想像し、水は絶え間なく頭部からゆっくりと脚の下に流れていき、耳は脚の下に流れる水流の音に注意する。
5.半身浴活動:自分の下半身が心地よい温度の水中で泡に包まれるところを想像し、その感覚を覚える。
6.直立水中活動:直立して体が心地よい温度の水中に胸まで浸かっているところを想像し、水は四面八方からゆっくりと体に押し寄せ、自由に揺れに任せる。
7.生根活動:自分が千年間立っている松柏であるところを想像し、両足は穏やかに根が生えており、暴風が吹いても動かない。
8.蹚泥活動:脚と腕が深く沈み、体が心地よい温度の泥水の中を進んでいると想像し、阻力があるが、緩々と前進する。
9.踩棉活動:脚が柔らかくて心地よい綿花を踏んでいると想像し、ときどき体が左右に僅かに揺れる。
10.依靠活動:背中、腕、脛の部分が、すべて柔らかく心地よいものの上で休息していると想像し、全身が軽松で、負担が一切ない。
11.懸髪活動:頭髪を低い木の枝に懸けることを想像し、頭髪はまっすぐな状態を保持して断たれることがなく、全神が頭頂部に注がれる。
12.搭扶活動:手すりにもたれ掛かるか、双手を水中に浮いた気球にもたれ掛かることを想像し、全身は終始心地よい状態にする。
13.反観内視活働:練功の時は万念が入り乱れていて排除するのが難しいため、反観内視することができ、体の各部が軽松で心地よいかを観察し、ある箇所が松でなく、心地よくなければ、すぐに放松するようにする。精神意念を完全に体内に寄せ、体が軽松で心地よい感覚を反復すれば、万念は排除せずとも自ずと除かれる。
14.聴之任之活動:練功の時は雑念が多く、克服するのは容易くないため、聴こえるのに任せ、自然に従い、来るものを拒まず、自分が海の如く、雑念は波に似て、波風は大きいけれど、自分は損なわず、風は静かになり、水は自ずと波がなくなる。雑念は期せずとして克服される。
15.吸収活動:練功の時は、雑念を克服するのは難しく、できる限り吸収し、心が焙炉であると思い、雑念は枯葉に似て、四面八方から来るものはすぐに溶ける。心胸は開き、胆気は壮大で、正気が勝れば邪念は自ずと負ける。
16.集散活動:この練功は一定の基礎があり、完全に全身が軽松で心地よい感覚を身に着けた上で、練功の過程で時々この種の感覚を覚え、体のあるところから全身に集中し、そのあと再び全身に放散する。この種の集中と放散を繰り返し進めれば、整体に効果があるだけでなく、局部に対する病に対しても効果がある。
17.静観活動:自分が美しく心地よい場所で、立つか座るか横になるところを想像し、大海原、月、あるいは他の美しいものを静かに観る。心は休まり、神はゆったりとし、少しずつ忘我の境地に到達する。
18.天人合一活動:自分が美しく心地よい場所で、立つか座るか横になるところを想像し、体が大気に包まれ、少しずつ体と大気が融合して一体となり、心地よく悠然となり、少しずつ忘我の境地に到達する。

三、挙例
姿勢と意念活動の具体的な配合の例を挙げるため、ここでは原則といくつかの病気の部分的な治療について紹介する。一般に高血圧と神経衰弱、関節炎の患者は身体能力を負担でき、特殊な状況でなければ、站式功から開始する。高血圧の患者は站式中の休息式の第四式を行うことができ、淋浴の意念活動を配合する。神経衰弱の患者は站式中の休息式の第一式または提抱式を行うことができ、踩棉式の意念活動を配合する。関節炎の患者は站式中の提抱式あるいは分水式を行うことができ、懸髪の意念活動を配合する。ここで再び注意しないといけないことは、功を教える者は患者の一切を観察し、姿勢と意念活動の配合原則、弁証論を掌握し、人によって異なり、一法一式にこだわって適用してはならない。

注意事項
一、練功前は、大小便を済ませ、衣服のボタンとベルトを緩める。練功が始まれば、頭は僅かに後ろに倒れてもよい。両腕を上に挙げ、両脚の踵は体の左右に僅かに振ったり、足を地面に着けたり離したりして、体を伸ばし(ストレッチに似る)、体を少しずつ戻して、しばらくして静まった後、鍛錬の姿勢を準備して、全身を放松し、正式に練功する。練功の結束時には双手を膝に置いて順方向あるいは逆方向に何度か回し、両腕を斜め前後に何度か振る。あるいは医者の教える按摩の方法で按摩する。
二、飯前、飯後の一時間は練功に向いていない。
三、練功時は順序と漸進に注意し、成長を急いではならず、過ぎたるは及ばざるを如し。
四、練功時間の配分は人によって異なり、一般に体が良好であれば、十分から開始でき、良くなければ五分から開始でき、少しずつ延長する。時間の延長は漸進的(例えば五分から六、七分に)、あるいは跳躍することもできる(例えば十分から二十分に)。練功の回数は毎日二回から三回で、五回を越えない。練功時間の長短は、余力があり、興味があり、伸び伸びとしていることを原則として身体的な負担を超えない。このようにすれば全身が伸び伸びとして、気血が通し、心神が養われ、筋骨が壮健となる。