意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

雀難飛(『意拳詮釈』より)

雀難飛は鳥難飛とも称し、これは内力の伝導を運用し、神経の迅速な反応を訓練する一種の高級な練法である。その練法には三種あり、以下に分けて述べる。

1、両手で拳を握り、小鳥を掌握していると仮想する。握り締めてはならず、傷つけないようにする。しかし小鳥が飛ぼうとする時、僅かに握り締めてそれを許さない。飛ぼうとしない時は手を再び放松する。このように絶えず繰り返し、いかなる姿勢も必要とせず、いつでもどこでも練習可能である。但し注意すべきは、拳を虚握する時、掌心に吸力があり、人差し指以下の四指を並べず、中間に空隙を残し、四指を曲げて掌心に向け、指先に力を入れ、掌と接触させないことである。緊握時は実際には掌心に力を入れ、四指で行うのではない。親指は人差し指の指の間の外側に曲げ、虎口を円撑する。掌心に力を入れる時、腱張反射により、腕部の筋腱靭帯が自然に緊張し、五指に自然と力が入る。この練法は両手で拳を出して打つ時に力を発しやすく、また腕部を傷つけにくくする。

2、丁八歩で立ち、両手を撑抱し、掌心を下に向け、十指を分けて前方に指す。各指先に細い紐で小鳥が空中に繋がれていると仮想する。鳥が前に飛ぼうとする時、十指を僅かに緊張させ、飛べないようにし、堕ちれば即ち緩める。このように松緊緊松を繰り返す。但し注意すべきは、動く時は単に手指に力を入れるのではなく、整体の力で牽引する。力は大きくなくとも整体で牽引する。練習時は内力がどのように伝導するかを細心に体会すべきで、これは軽松状態下での神経の反応訓練である。

3、丁八歩の技撃樁式で立ち、両手の掌心を下に向け平行に撑抱した後、順勢規則に従い、前脚側の手を翻して掌を上に向け前に伸ばし、高さは眉を超えず、遠くても前膝を超えない。姿勢を整えた後、全身を舒張し、どこにでも争力を含み、頭と足の争力を失ってはならない。この時、前手の掌心に小鳥を載せていると仮想する。小鳥が飛ぼうとする時、脚は必ず下に踏み、反作用力を借りて初めて翅を展げて飛翔できる。掌心の感覚を細心で体会し、小鳥が飛ぼうとして両脚を下に踏む時、掌心を下に一吸し、小鳥の下蹬を空振りさせ、反作用力を借りて飛び立つことを困難にする。小鳥が留まって飛び立てない時、掌心で吐力し小鳥を抛り上げる。飛び立つ準備ができておらず翅を展げられないため、必然的に落下する。掌心で軽く一吸し、その落下を無力にする。同時に目を掌心に向け、精神を集中し、小鳥を注視しているかのようにする。このように循環反復する。左右交換して練習する。ここで指摘すべきは掌心の力は身体に由来し、腰胯を軽微に後ろ下方に座らせるか、または前上方に送り、前手の掌力の変化を催動することである。これはより高度な神経調整であり、同時に整体と梢節局部がいかに力を運用し、虚実松緊の力を断絶させず、かつ執著しないかということである。

この訓練は技撃の基礎を築くためのもので、技撃時の瞬間の千変万化に適応するためである。

楊紹庚『意拳詮釈』天地図書有限公司より