意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

フルコンタクトKARATE2012年12月号

正中動から爆発へ(前編)

  • 登場する先生
    • 島田道男
    • ジャン・ルシュワー
    • 西田幸夫
  • 内容
    • 正中動から爆発へ(前編)
    • 太気拳欧州セミナー(前編)
    • 「勁」を練る型鍛錬法(後編)

印象に残った言葉

(準備姿勢で雑念を捨てるイメージは)今はひなたぼっこしながら一杯ひっかけてのんびりしているような感じだ……(島田道男)

中(維持した空間)が無きゃ意味が無い。格好なんかだけができていても無意味(島田道男)

想えないと出てこない力がある。想えたら違う力が出てくんだ(島田道男)

指導する人間は『目の前に拳が来たら、素早く反応させて跳ね上げる』という感覚をも身につけさせないといけない。その動作の形だけを教えても意味はない。動作に関しても腕を上げる際に半身に変化する身体の中の変化もある。手だけで反応していてもわざとして未熟だからね。そこまで教えないといけない(島田道男)

禅の状態を保つように! 丁寧にスムーズに力を巡らせる。力は小さければ小さいほど良い。あまり大きな力は使わないように!(島田道男)

(自分の)重さを理解しないといけない(島田道男)

殴り合いになったとしても(そうやって相手の機先を制することができれば)一回の攻防で勝負がついちゃう。ただ、理論としては簡単だけど、実際にやるとなるとものすごく難しい。その瞬間には、ものすごい速さでの判断と動作なわけだから(島田道男)

指先の力が抜けたら全部の力が抜けるんです。その瞬間で正しい関節の角度も決まってきます(島田道男)

手と体が繋がっていなければ、いくらやっても意味が無い(島田道男)

あまり力を入れない! 身体の中の力を使うようにしろ(島田道男)

上下左右にカクカク動くようでは意味がない。回るというけど、その原動力は重力だから。世の中には重力と慣性力しかないんだ。その辺を理解しないといけない。その場に止まって殴るなんてありえない(島田道男)

10動くつもりで実際には1しか動かない。周りから見てもわからない程度に動く。その代わりに、体の中では10動いている状態を作る(島田道男)

力は入れず、気持ちを入れる! バンって大きく突き飛ばしたり、相手を大きく崩したりすると、大きく動いているように見えたり感じたりするかもしれない。でも、移動距離とか動作そのものは小さいんだ。全身で一つの力を出しているから威力がある(島田道男)

練習は形を学ぶものじゃないから。どうしても中ができてこないといけないから。中の力が自分で確認できるようにならなきゃ(島田道男)

意という概念には触れず、自然に身につくよう解説し練習した。また力とは、筋肉がただ緊張することではなく平衡という概念が重要である、ということ。自身の重さを感じ、自身をコントロールするのに最も重要になってくるのは、上下の力(自身の質量にかかる重力とその抗力)であること。その時に重要な点は、まず一本の線を身体に作ること。一方の端が頭の天辺であること(百会)。それに伴い身体の各部位の方向を身につけることを解説し練習した。さらに上下に伴う螺旋の動き。下半身を螺旋状に引き上げて、その軌道を帰るように腰を下ろすこと、立つことと方向を解説練習した。同じくその延長として半禅を行った。這いは、半禅の左右の切り替えであるということを解説し練習・指導した(島田道男)

ただ立ち続けるだけの立禅から、ここまでようやく行き着きました。40年かかったかな(笑)。立禅は安定した下半身やそこから発する勁を作るための練体方法である、とも気付きました。なぜ大成拳の王向齋師が立禅と歩行訓練に技を絞り込んだのかが理解できました。これが原理だからです(西田幸夫)

正しい足腰の使い方で立ち方が正しいと三尖相照ができて勁が発する。その勁を技に乗せて仕掛けることで威力を持ち、相手に通じるようになる(西田幸夫)