意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

フルコンタクトKARATE2009年4月号

太気拳 「武」の真相

  • 登場する先生
    • 島田道男
  • 内容
    • 島田道男インタビュー

印象に残った言葉

「相手の攻撃に対処するのに、一歩、二歩は良いけど、三歩目は無いだろう」ということは、澤井健一先生も言っていたことだ(島田道男)

まっすぐ下がらず横に動いたから良いってもんじゃない。体の意識・力が相手の正中線に向かっているかどうかが大切なことだ。当然自身の空間を維持しつつだ(島田道男)

渾身の気持ちで相手を殴るなんてただのバカだ。制すればいい。爆発する力を維持していれば良し。制するだけで十分だ。コントロールすることが大事。だからと言って『打撃がダメなら組み技で押さえ込めば』なんて安直過ぎる。空間を維持し変化する。崩して打つ。実際のところ、争いごとで関節技なんて使っている暇は無い。試合やゲームとしてはいいだろうけど(島田道男)

すべての関節に力がある状態が良しである。関節が伸びた状態は力が無い状態である。縮み過ぎた状態も同じ。伸ばし切ったら止まって動かない。体のシステムは本来そうなっていない。体の機能がどうなっている考えないといけない(島田道男)

ゆっくり時間をかけ気を巡らせ血行を良くしていく。自然を感じる。風を感じ、緑を感じ全身で空気を吸う。五感を静かに起こしていく。体全体が温かくなり、準備は整う(島田道男)

人間の体は筋骨でできている。これを調整しないと動けない。すなわち二本足でただ立っているだけでは、お話にならない。身体を動かし使うには意識に支配され、その意識は心によって動く。これにより筋骨は運動し力を発する。太気拳では必ず調整できるように足、ひいては全身を使う(島田道男)

勁というものがあって、関節を締める。関節を締めない勁なんてありません。勁を繋ぐことで全身を一つにまとめ、臍下丹田に集中し力を発揮する(島田道男)

例えばパッと横に動いてみる。我々は常に、真正面に向いていてもすぐに横に攻められるように動いている、結局自分の周囲全部に意識ができていなければいけない。横だけでなく、『前から殴りにくる』という意識もちゃんとある(島田道男)

呼吸と言っても、いろいろある。気分を一番大事にすることである。息がハアハア乱れているような時は、まず呼吸を押さえ込むことである。要は『気を入れる動作』と同じことである。気分で身体を支配することである。結果完全な腹式呼吸に変わっている(島田道男)

気構え一つで体は変わる。気構えが体を作る。体をコントロールできたらたいしたものだ。我々にできるのは気持ちで体をコントロールするということ。『気分を大事にしろ』とは澤井先生も言っていたことです(島田道男)

自分の体の重さを感じられると面白い。ここから動く時に、体が移動するからこっち(片足)に重心が移動する。それから移動するのが太気拳なんだから、その重心をコントロールできるかどうかが勝負(島田道男)

『中の力』を表現するのは難しいが、その力というものは凄い。ちょっと動くだけで、全体重をそこに乗せられる。まず、足が第一。さらに上下が繋がると、前後ができてくる。これを物理的に上手く使う、コントロールするのは大変だよ。それがわかってきたら面白い(島田道男)

直線的に曲線で動くこともある。腕が鞭のように動く。外からは直線のように見える(島田道男)