意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

幾種力的解釈(『大成拳技撃彙粽』より)

力は站樁中ですでに徐々に備わっているが、外形の運動には反映されていない。内外を統一すれば、ある意味で動功は静功(站樁)の延長である。実際の練習と応用では、意と人本来の力が一体となって存在する。

(1)三角力

三角形の構造は、他の構造形式に比べて比較的安定していて堅固である。肩架の支撑力は、頭と両手の間、両肘をつないだ線と頭の間、胯、膝、足首の間など、意念との連携で形成される無数の三角形に表れる。これらの三角形は孤立して存在しているわけではなく、互いに交錯し、協調している。ある線が次の三角形の一辺となることもある。身体の肩架を保持し、運動中に旧い三角形を破壊し、新しい三角形を形成する。三角力は安定性を持ちつつ、その内部に霊活な活力を持っている。

(2)斜面力

立体的な三角形の面で、完璧に充実している。また、斜面に作用する力は、方向を変えられるか、解消されるなど、正面からの外力を直接受けない。外界との接触時には拡大することができ、これにより身体の外力に対する霊敏さが増す。

(3)螺旋力

静的な状態では、各受力部位が錯綜し、混在して一体化している。動的な状態では、あらゆる変化が見えるか見えないかの螺旋形の運動である。螺旋力の特徴は静的な力であり、多方面に及ぶ。螺旋力で相手を撃てば、通常はその場で倒れる。運動中は外力の干渉を排除しやすく、外力を自身の支点として利用しやすい。また、外部形式が大きく変わらない状態で、必要な場所に力を集中させやすい。

(4)杠杆力

より小さい力で大きな運動距離を通じて、より大きな力を得ることが杠杆の目的である。拳術で言うところの大きな運動距離は意念で形成される。この意念中の距離は、安定した重心を保つためや方向を調整するために重要である。応用時にはよく支点を相手に置く。

(5)弹簧力

引けば来て、緩めれば去る(=拉則来、松則去)。その勢に従い、力を測る。即座に元の状態に戻ることができる。崩、沾、弾は弾簧力の特徴である。弾簧力は螺旋力と統合されて初めて意味を持つ。

張礼義編著『大成拳技撃彙粽』湖南省武術学会より