太気、その道(後編)
- 登場する先生
- 島田道男
- 松井欧時朗
- 内容
- 北海道の手応え
- 松井による島田評
- 師から弟子へ
印象に残った言葉
(島田先生について)……力が抜けている。そして、自然に従っているような感じがする。さりげない。日本の武術で言うと「天地の理」に従っているような、ちょっと神秘的な表現になりますけど、例えば回転しているのであれば、自然な遠心力が体に含まれている。もしくは六面力という、上下の力を感じることによって自然に重心が感じられていて、その力がパンと落ちているような感じとか、そういうものを自然に体現されているんです。相手に力を伝える時は、回りながら自然に体が傾いて相手に全力で力が伝わっている。それがわかってきました(松井欧時朗)
先生の特徴は、先ほども言いましたが、力が抜けている、リラックスしている。さりげない、自然なんです。動物っぽいところもありますね。動物園でライオンや豹を見ると、本当にリラックスしています。動物たちを見た後で島田先生を見ると、「ああ、こういう感じなんだな」と。ものすごくさりげない柔らかさがある。作為的な柔らかさではなくて、自然な柔らかさ。立禅にもそういうものを感じるのと同時に「意」がしっかり入っている。太気拳は「意」を重視しますから。柔らかいのに張っている。「意」とか「気」とか、そうとしか表現できないものを感じる。それが先生の立禅に対する私の感想です(松井欧時朗)