意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

フルコンタクトKARATE2003年6月号

孤高の太気拳士 島田道男の太気拳

  • 登場する先生
    • 島田道男
  • 内容
    • 太気拳簡介
    • 島田先生インタビュー

印象に残った言葉

(指導法について)本当に澤井先生であったり自分であったり王向齋先生であったり……どう伝えるかっていうか。これがホントにもう、澤井先生の中にあったもの、私の中にあったもの、それをどうやって広げていくかっていうことだから。それを形状化しているようじゃダメで、非常に単純に要素を決めて、要素を数値化していくような形ではないんです(島田道男)

極端な言い方をすると、八卦掌的な動きの中で自分の感触をつかみながらつないでいくということもできると思うんですよ。実際、そのほうが楽だしね。逆にこの形、面白えな、と思ったりもしますし。我々はその動きを身体の中に封じ込める、身体の中でやったりするわけですね(島田道男)

(柔らかさを作る練習について)そんなこと考えたこともないよ。力を入れるからいけない。たとえば動物に固いのいないじゃない(島田道男)

いや、気の流れでも何でもいいですけど、要するにお腹が動いて気が動いて全体がバーン! て動く。そういう意味では手でやっちゃうともう、終わりですよね(島田道男)

いや、結局自分を感じることを知ってるから。たとえば自分の爆発する力であったり、集中したり身体の神経の感覚ってものを、鋭敏にすることで非常によくわかるわけですよ、そうすることで自分の中の変化というものは非常によくわかるものです(島田道男)

身体の中から動くかどうかということです。中から動くというのは、手で動くのとは全然違うんで。タイソンなんか見ててもやっぱり、中からしっかりと打ってる(島田道男)

原則的には自分の空間をつくって、自分を守るということ、そうして相手を、制していくってことです(島田道男)

生理的にも……生理的というよりも、とにかく立禅をやると気持ちも大きくなるし、誰がかかってきても大丈夫っていう気持ちになることもあるわけですし、本当にリラックスできる、気持ちが良くなるんですよ……。ホントに不思議なんですよ、こういう形をすると(立禅の形)胸がボアッと熱くなったり、背中が熱くなってみたりとか、そういうのはもう生理で、自然に出てくるものなのでしょうね。そういうものをしっかりと身体に染み込ませておかないと。自然な生理反応として(島田道男)

ただ、澤井先生が練り自体で言うには、遅い練り、早い練りをしなさいって言ったのを思い出しますね、やっぱり速い練りも必要なわけですよ。でもそれは打つということとはまた別ですけど(島田道男)

結局はまとまってないと、身体が開いてしまってはどうしようもないわけですよ。それを身体がちゃんとまとまってついていけばそれだけで攻撃になってるわけです。昔の太気拳なんかだと蹴りがバーッと来たのをこんなふうに(両手を跳ね上げる)受けてますけど、実際はそういうことではなくて、身体ん中を開かないでそういうもんに対処する空間の概念を身につけてるかどうかが重要なわけです(島田道男)