意拳浅談

意拳/大成拳を研究しています。翻訳は意訳です。

要論八(『岳武穆形意拳術要論』より)

身法とは何か? それは縦横、高低、進退、反側である。縦はその勢を放ち、一度往けば返らない。横は力をくるんで(=裹)、障害物があっても切り開く。高は身体を揚げ、さらに増長の勢がある。低は身を抑え、あたかも身体に攢捉の形があるようである。進む時には進み、身を尽くして勇敢に直に突き進み、退く時は退く。その気を率いて回転して勢を伏せる。身の後ろを顧みれば、後は即ち前である。側面の左右を顧みる時は、左右の者が我に敢えて立ち向えないようにしながらも、拘束されないように行われなければならない。必ず先に相手の強弱を見極め、我が策略を運用する。突然に縦に、また突然に横に、縦横の勢は移り変わり、一概に推すことができない。突然に高く、突然に低く、高低の動きは時に応じて転移し、拘ってはならない。進む際は、後退して気を挫いてはならない。後退する際は、後退を以てその進を促すのである。進む際には確固として進み、後退する時もその進に頼る。後を顧みるときは、後を後とは感じない。側面の左右を顧みれば、左右も左右とは感じない。つまり、策略は眼にあり、変通は心にある。その要点は、身を本拠することである。身体が前へ動けば、四体は命令せずとも動き、身体が引けば、百骸は自然に位置するである。身法は顧みずして論じることができるだろうか。